「主任を辞めたい。でも、期待してくれた上司に言い出せない」
「役職手当はありがたいけれど、この働き方を続けるのはつらい」
そんなふうに悩んでいませんか。
管理職を辞めたいと感じたら、まず「役職を外れれば解決すること」と「職場を変えないと解決しにくいこと」を分けてみてください。
役職を離れることと、看護師を辞めることは同じではありません。
こんにちは!トラパパ@サバイバルナースです!🐾
僕は看護師として20年以上働き、転職を6回経験しました。回復期リハビリ病棟では主任と認定看護師を経験し、現在は精神科の慢性期閉鎖病棟で働きながら、妻と3人の息子を育てています。
僕自身、主任業務に負担を感じながら、収入や周囲の期待が気になって、なかなか役職を離れる決断ができませんでした。最終的には、家庭の状況が変わったことをきっかけに、働く場所を変えました。
この記事では、その経験と、役職を続けるか迷ったときの判断軸をお伝えします。
僕の実体験は主任としてのもので、師長・看護部長の経験ではありません。役職の位置づけや仕事内容は職場によって異なります。
管理職を辞めたいとき、最初に分けたいこと
役職の負担か、職場全体の負担か
同じ「辞めたい」でも、人間関係の調整がつらいのか、勤務時間や通勤が生活に合わないのかで、考える選択肢は変わります。
次の表は、僕の経験を踏まえて整理した考え方です。すべてを僕が試したわけではなく、実際に調整できるかは勤務先への確認が必要です。
| 今の悩み | 考えたい選択肢 | 確認すること |
|---|---|---|
| 管理業務が多く、終わらない | 業務分担や役割を見直す | 誰に何を引き継げるか、見直し時期 |
| 管理より現場の看護を続けたい | 役職を外れて働く | 配属、業務範囲、給与、変更時期 |
| 通勤や定時が家庭に合わない | 勤務調整や転職を比較する | 実際の帰宅時間、勤務条件 |
| 心身の不調で仕事や生活に支障がある | 休息や相談を優先する | 医療機関、産業保健スタッフなどの相談先 |
役職だけが理由なら、職場を変えずに働き方を調整する余地もあります。
一方で、役職を外れても長い通勤や遅い帰宅が変わらないなら、別の職場を比較する意味があります。
看護師そのものを辞めたいのかは、別に考える
管理業務から離れたい気持ちがあっても、患者さんに関わる看護は好き、ということもあると思います。
僕は主任を経験したうえで、今は管理職の業務よりも、現場で働くほうがやりがいを感じ、楽しいと思っています。
看護の仕事自体を続けるか迷っているあなたは、男性看護師を辞めたいと感じたときの判断軸も参考にしてください。
僕が主任を辞めたいと思いながら、決められなかった理由
スタッフの不満を受け止め、自分の仕事が進まなかった
主任としての指導や教育、他職種との調整、業務の見直しは、仕事の範囲として割り切っていた部分がありました。
特につらかったのは、一部のベテランスタッフから、ほかのスタッフへの不満を繰り返し聞くことでした。
新人や経験の浅いスタッフに厳しく当たりすぎないよう、間に入ってなだめることもありました。その対応で自分の仕事が進まず、残業になることも多かったです。
相談を受けること自体が嫌だったわけではありません。ただ、周りのスタッフについて否定的な話を聞き続け、調整を重ねることは、僕にとって負担でした。
手当と期待、上司への申し訳なさがあった
できるなら主任を辞めたいと思う一方で、役職手当はありがたい存在でした。
周りの期待もありましたし、主任にしてくれた上司への申し訳なさもありました。負担を感じていても、簡単には踏ん切りがつきませんでした。
帰宅が遅く、子どもも小さかったので、妻に家庭の負担を多くかけていたと思います。僕もできることはしていましたが、それだけでは足りない部分がありました。
それでも主任として働く僕を支えてくれた妻には、感謝しています。

手当も期待もありがたかったからこそ、負担を感じていても、すぐには決められませんでした。
主任を外れるだけでは、僕の悩みは解決しなかった
18時の定時と、1時間以上の通勤
転職を考える大きなきっかけは、次男の保育園入園に合わせて、妻が仕事を再開したことでした。
当時の職場は、日勤の定時が18時。通勤にも1時間以上かかっていました。
家庭を中心に考えるなら、もっと近く、落ち着いて働ける環境がよい。そう思うようになりました。
また、男性看護師が少ない環境で、この先も働き続けることへの不安も感じ始めていました。
僕は、同じ病院で主任を外れて働くことは考えませんでした。
役職を離れるだけでは、勤務時間や通勤、働く環境の悩みが解決しなかったからです。
これは「主任を外れる相談をしても無駄」という意味ではありません。僕の場合は、変えたい条件が役職以外にもあった、ということです。
この時期の経緯は、主任業務と家庭の両立に悩み、転職を考えた体験談でも紹介しています。
転職後は、家族と過ごす時間が増えた
最初の精神科病院へ転職した直後は、17時に定時で上がれました。病棟全体に家庭を一番に考える雰囲気があり、ありがたかったです。
帰宅が早くなり、家族と夕食を食べられる日常になりました。家事や育児にも、以前より参加できるようになりました。
翌日が仕事でも気が重くならず、休みの日の夜の気持ちも変わりました。
収入は減りました。ただ、妻がパートで働き始めていたこともあり、当時の僕たちの家計では、大きな影響は感じませんでした。
もちろん、同じ減収でも家計への影響は家庭ごとに違います。また、僕の変化は、役職だけでなく、勤務時間や職場の雰囲気も変わった結果です。
精神科だから必ず家庭と両立しやすい、という話ではありません。これは最初の精神科病院へ転職した直後の経験で、その後ずっと同じ条件が続いたという意味でもありません。
今の僕たちの勤務調整や分担は、看護師夫婦が夜勤と育児を両立するための工夫にまとめています。
役職を離れる前に、確認しておきたい3つのこと

役職を外れた後の仕事と給与
今の職場に残る場合も、転職する場合も、「役職なし」という言葉だけではなく、実際に担当する仕事まで確認しておきたいところです。
役職は外れても、これまでと同じ調整役を期待されるのか。教育や委員会、リーダー業務はどこまで担当するのか。
責任の範囲と相談先を、できるだけ具体的にしておきます。
給与は役職手当だけで判断せず、基本給、その他の手当、夜勤回数、賞与の算定条件を確認してください。具体的な変更額は、人事・給与担当者に試算をお願いすると比較しやすくなります。
僕は、将来夜勤を続けられない場合も考えて、夜勤なしでどれだけ収入があるかを重視しています。
確認の考え方は、夜勤なしの給料と、生活を守る固定給の確認方法も参考になります。
家庭で必要な収入と、帰宅したい時間
収入を守ることも、家族との時間を守ることも大切です。どちらか一方だけで決めなくてよいと思います。
まずは、毎月必要な生活費と、役職を離れた後の収入の見込みを並べてみてください。そのうえで、何時に帰宅したいか、家事や育児をどう分担したいかを考えます。
僕の場合は、妻の仕事復帰も含めて、家庭全体の状況が変わっていました。
あなたの家庭でも、一人の給与だけでなく、無理なく続けられる生活全体で考えてみてください。
相談するときは「困っていること」と「希望」を分ける
今の職場で役職を外れたいなら、話せる上司や人事に、面談の時間をお願いする方法があります。
以下は伝え方の例で、僕が実際に話した言葉ではありません。
管理業務と家庭の両立が難しくなっているため、役職を外れて勤務を続けることを相談したいです。今の業務のうち負担になっている部分と、希望する働き方を整理してきました。変更が可能か、時期や引き継ぎ、給与について確認させてください。
「業務を減らして続けたい」のか、「役職を外れたい」のかを分けて伝えると、話し合う内容が明確になります。
その場で決まらない場合は、誰が判断するのか、いつ返答をもらえるかも確認しましょう。実現の可否や手続きは、勤務先の規程や状況によって異なります。
引き継ぎへの配慮は大切ですが、自分だけで無期限に抱え続ける必要がある、と決めつけないでください。
転職を比較するなら「役職なし」の中身まで確認する
求人票にない期待や働き方を聞く
主任経験があると、次の職場でどのような役割を期待されるかも気になると思います。
見学や面接では、例えば次の点を確認してみてください。
- 役職なしの現場勤務を希望していることを、採用側と共有できているか
- 入職後に担当する教育・委員会・リーダー業務の範囲
- 将来、役職の打診があった場合に、本人の希望をどう確認するか
- 配属予定の病棟の残業実績と、勤務時間外の会議の有無
- 家庭の事情で勤務調整が必要になった場合の相談方法
面接での回答だけでなく、採用時の労働条件を示す書面とも照らし合わせ、曖昧な点は確認しておきたいところです。
「役職なしの求人」でも、あなたが望む働き方と同じとは限りません。
役職名だけでなく、仕事の範囲や実際の退勤状況まで確認することが大切です。
希望条件の優先順位に迷うあなたは、自分に合う病院を見つけるための考え方も参考にしてください。
必要なときだけ、情報収集を手伝ってもらう
僕が現在の職場を選んだときは、複数の転職サービスを利用し、3病院を比較しました。これは、主任を離れて最初の精神科へ転職したときとは別の転職です。
求人票だけでは分からないことがあれば、転職サービスに確認を手伝ってもらう方法もあります。
役職なしを希望すること、勤務時間や通勤の条件、まだ転職を決めていないことを、最初に伝えておくとよいでしょう。
ただし、担当者がすべての内部事情を把握しているとは限りません。確認できない情報は、分からないままにせず、病院側にも確かめてください。
利用先を選ぶ段階なら、実際に使った看護師転職サービス3社の選び方・使い方にまとめています。
希望に合う求人があるか具体的に知りたいあなたは、情報収集の相談先として、こちらも検討できます。
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情報を集めた結果、今の職場に残ると決めても構いません。紹介された求人が希望と違うときは、応募を急がず、条件を整理し直してください。
主任を離れても、経験したことに後悔はない
主任として働いた時期には、円形脱毛になったこともありました。ただし、ここで仕事との医学的な因果関係を断定することはできません。
苦労はありましたが、僕は主任を経験したことを後悔していません。
スタッフとして働いていたときとは違う立場で、病棟運営を見ることができました。病棟だけでなく、病院全体のことも考えるようになりました。
いろいろなスタッフから相談を受ける中で、それぞれの立場で何を考え、何を望んでいるのかを知る機会もありました。
主任業務のために自分でも勉強し、悩み、考えたことが、人としても看護師としても成長につながったと思っています。
「役職が人を育てる」と言われて主任になりましたが、振り返ると、本当に役職に育てられた部分がありました。
そのうえで、今は役職につかず、現場で働き続けたい気持ちが強いです。管理職の業務より、現場の看護にやりがいや楽しさを感じるからです。
主任を経験してよかったことと、これからも主任を続けたいかどうかは、別の話です。

主任を経験したことに後悔はありません。でも、今の僕は役職につかず、現場で働くほうが楽しいと思っています。
役職を離れたからといって、身についた視野や考え方までなくなるわけではありません。
あなたも、これまでの経験を否定せずに、これからの働き方を選んでよいと思います。
管理職を辞めたい看護師のよくある質問
主任だけ辞めて、同じ病院で働けますか?
そのような働き方ができるかは、勤務先の人員配置や規程、話し合いによります。
僕自身は同じ病院で主任を外れる選択をしていないため、手続きの実体験はありません。希望する配属や仕事の範囲、給与、変更時期を確認してください。
家庭を優先したいという理由でもよいですか?
働き方を見直す大切な理由だと、僕は思います。実際に僕も、妻の仕事復帰と子どもの保育園入園をきっかけに転職を選びました。
ただ、転職だけが答えではありません。今の職場で調整できることも含めて考えてみてください。
役職を離れたら、給料は大きく下がりますか?
金額は一律ではありません。役職手当だけでなく、基本給、夜勤、その他の手当、賞与などの条件によって変わります。
僕は転職直後に減収しましたが、あなたの場合の見込みは勤務先や応募先に確認してください。
つらくても、後任が決まるまで我慢すべきですか?
一人で抱え続けることを前提にしなくてよいと思います。
引き継ぎや業務分担は上司と相談し、心身の不調があるときは、休息や医療機関・産業保健スタッフへの相談を優先してください。
働く人の相談先は、厚生労働省「こころの耳」の相談窓口案内でも確認できます。
まとめ|役職への感謝と、これからの選択は両立できる

僕は主任業務に負担を感じながらも、手当や周囲の期待、上司への感謝があって、なかなか離れる決断ができませんでした。
最終的に転職したのは、役職だけでなく、通勤や勤務時間も変えて、家庭を中心に働きたかったからです。
一方で、主任として学んだことは、今も自分の成長につながった経験だと思っています。
あなたも、まずは次の3つを整理してみてください。
- 役職を外れれば、今の負担は減りそうか
- 役職以外に、通勤・勤務時間・職場環境で変えたいことはあるか
- 収入と生活の面で、これから守りたい条件は何か
役職を離れることは、これまで頑張った自分を否定することではありません。
経験したからこそ分かる、自分に合う働き方もあります。
今の職場に残るにしても、別の職場を選ぶにしても、あなたが納得できる選択を大切にしてください。

