「精神科に転職してみたい。でも、どんな病院を選べばいいんだろう?」
「精神科病院って、どこも同じような感じなのかな?」
「求人票を見ても、本当に働きやすい病院なのか分からない……」
精神科への転職を考え始めると、こんな疑問が出てくると思います。
こんにちは!
准看護師からスタートし、看護師歴20年以上、これまで6回の転職を経験してきたトラパパ@サバイバルナースです!🐾
僕自身、これまで2つの精神科病院で働いてきました。
そして今だからこそ、はっきり言えることがあります。
精神科病院は「精神科」という同じ看板がついていても、働く環境はかなり違います。
1つ目の精神科病院では、入職して約半年後に経営者が変わり、医師・看護師・助手・事務職など、多くの職員が次々と退職。
最終的には病棟が閉鎖されるほど、病院の体制が大きく変わっていきました。
一方、現在働いている精神科病院では、残業がほとんどなく、有休も取りやすく、子どもの急な入院や体調不良にも職場のみんなが協力してくれます。
僕が6回の転職と2つの精神科病院を経験してたどり着いた結論は、
精神科病院選びで大切なのは、求人票だけで決めず、「求人票には載っていない内部情報」まで集めて複数の病院を比較することです。
この記事では、
- 精神科病院を選ぶ前に決めておきたいこと
- 求人票で確認するポイント
- 求人票では分からない内部情報
- 精神科ならではの患者層・病棟機能の違い
- 病院見学で僕が実際に見ているポイント
- 未経験者が確認したい教育体制
- 急変・不穏時の安全体制
- 給料・休日・夜勤の確認方法
- 子育てしながら働きやすい病院の見分け方
- 僕が実際に3病院を比較して現在の病院を選んだ方法
まで、僕自身の経験をもとに詳しくお話しします。
精神科への転職で「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために、ぜひ病院選びの参考にしてください。
- 結論|精神科病院は「条件・見学・内部情報」の3つで選ぶ
- 精神科病院を選ぶ前に「自分が何を大切にしたいか」を決めよう
- 100点の病院を探さなくてもいい
- 精神科病院の選び方|まずは病棟機能と患者層を確認する
- 精神科病院の選び方|求人票ではこの項目を確認する
- 精神科病院の選び方|求人票にない「内部情報」を確認する
- 精神科病院の選び方|病院見学では「患者さん」と「スタッフ」を見る
- 僕が病院見学で見るポイント
- 精神科病院の選び方|清潔感・匂い・明るさもチェックする
- 精神科病院の選び方|スタッフの年齢層と男女比を見る
- 精神科病院の選び方|未経験なら教育体制を確認する
- 精神科病院の選び方|夜勤に入るまでの期間も聞いておこう
- 精神科病院の選び方|夜勤人数・回数・応援体制を確認する
- 精神科病院の選び方|急変・不穏時のフォロー体制を確認する
- 精神科病院の選び方|ECT・クロザピンなど興味のある治療を確認する
- 精神科病院の選び方|「精神科=楽そう」だけで選ばない
- 精神科病院の選び方|休日数だけでなく「本当に有休が使えるか」を見る
- 子育て中の看護師は「子育て世代の人数」を見てほしい
- 給料が高い=良い病院とは限らない
- 僕が3つの精神科病院を比較して現在の病院を選んだ方法
- 僕が経験した「選ぶ段階では分からなかった病院の変化」
- 精神科病院選びチェックリスト
- 精神科病院の選び方でよくある質問
- まとめ|「どの精神科が一番いいか」ではなく「自分に合う病院」を探そう
- 🌟トラパパおすすめ看護師転職サービス3選
結論|精神科病院は「条件・見学・内部情報」の3つで選ぶ
最初にこの記事の結論です。
僕なら精神科病院を、次の3段階で比較します。
求人票で条件を確認する
給料、賞与、勤務時間、年間休日、退職金など、まず数字で比較できる条件を確認します。
病院見学で「現場」を見る
患者さんやスタッフの表情、患者さんへの接し方、スタッフ同士の関係、清潔感、病棟の雰囲気などを自分の目で確認します。
求人票にない「内部情報」を集める
有休消化率、実際の残業、離職率、年齢層、患者層、教育体制、夜勤体制、人間関係などを確認します。
そして、できれば1つの病院だけを見て決めないこと。
複数の病院を同じ条件で比較して、「自分が何を一番大切にしたいのか」で選ぶことが、後悔しない病院選びにつながると僕は考えています。
精神科病院を選ぶ前に「自分が何を大切にしたいか」を決めよう
病院探しを始める前に、ぜひ考えてほしいことがあります。
それは、
「転職して何を変えたいのか?」
ということです。
給料を上げたい。
残業を減らしたい。
精神科看護を学びたい。
家族との時間を増やしたい。
子育てしながら働きたい。
人間関係に悩まず働きたい。
人によって答えは違って当然です。
僕の場合、若い頃と3人の子どもがいる今とでは、病院選びの基準が大きく変わりました。
今の僕が重視するのは、
仕事より家庭を優先できる環境かどうか。
もちろん給料も大切です。
でも、給料が高くても休めない、毎日残業、子どもの体調不良でも休みにくい……。
それでは僕が求めている働き方とは違います。
100点の病院を探さなくてもいい

病院選びでは、すべての条件を満たす職場を探したくなると思います。
でも僕は、
100%完璧な職場はなかなかない
と思っています。
給料はすごくいいけど通勤時間が少し長い。
休みは多いけど賞与は少なめ。
雰囲気はすごくいいけど希望していた治療は経験できない。
そんなこともあります。
大切なのは、
「絶対に譲れない条件」
と
「ここなら妥協できる条件」
を分けることです。

「自分に合わなそう」という直感も大切。でも、条件と比べて自分が許容できる範囲なのかまで考えてみてください。
「自分に合う病院って、そもそもどう考えればいいの?」という方は、僕が6回の転職を経験してたどり着いた考え方もまとめています。↓
精神科病院の選び方|まずは病棟機能と患者層を確認する
精神科未経験の人に特に知ってほしいのが、
「精神科病院ならどこでも同じ」ではない
ということです。
精神科には急性期、慢性期、認知症、依存症、児童思春期など、さまざまな領域があります。
病院によって患者層も違います。
同じ病院でも、配属される病棟によって仕事内容や忙しさが変わることがあります。
そのため、応募前には最低限、
- どんな病棟があるのか
- どんな患者さんが入院しているのか
- 急性期なのか慢性期なのか
- 入退院はどの程度あるのか
- 自分はどの病棟に配属される可能性があるのか
を確認しておくことをおすすめします。
僕は精神科慢性期が合っていた
僕自身は慢性期病棟が自分に合っていると感じています。
患者さんが比較的長く入院しているので、一人ひとりとじっくり関わることができます。
もちろん簡単なことばかりではありません。
症状が固定化していて、こちらが何度説明してもなかなか変化につながらないこともあります。
指導が難しい患者さんもいます。
それでも時間をかけて患者さんとの関係性を築いていく。
僕はそこに精神科看護の楽しさを感じています。
「精神科慢性期って、実際にはどんな仕事をしているの?」という方には、僕のリアルな1日の流れもまとめています。↓
精神科の仕事内容を知って、「自分に向いているのかな?」と気になった方はこちらも参考にしてください。↓
精神科病院の選び方|求人票ではこの項目を確認する
僕が求人票を見るときは、主に次の項目を確認します。
- 基本給
- 賞与
- 昇給
- 各種手当
- 夜勤手当
- 年間休日
- 勤務時間
- 勤務形態
- 診療科目
- 退職金制度
- 福利厚生
- 通勤時間・通勤方法
特に僕が重要だと思うのが基本給です。
基本給は必ず確認する
月給だけを見ていると、基本給が低く、手当で総支給額を高く見せている求人もあります。
基本給は賞与や退職金などにも影響する場合があるため、僕はかなり重視しています。
実際、以前働いていた精神科病院では、経営変更後に基本給の昇給ではなく手当が増える形の昇給になりました。
珍しいケースかもしれませんが、
「月給○万円」だけでなく、その中身まで確認することが大切です。
精神科の給料は「診療科」だけでは判断できません。僕自身、精神科病院でも病院によって給与に大きな違いがありました。↓
精神科病院の選び方|求人票にない「内部情報」を確認する
ここが、今回の記事で僕が一番伝えたいところです。
求人票を見るだけでは、分からないことがたくさんあります。
たとえば、
- 実際の有休消化率
- 実際の残業時間
- 離職率・定着率
- スタッフの年齢層
- 男女比
- 人間関係
- 患者層
- 教育体制
- 夜勤回数
- 夜勤人数
- 病棟異動の頻度
- 子育て世代の多さ
- 急変時の応援体制
- 不穏・興奮時の応援体制
- 看護部と他部署との関係
などです。
求人票には「残業少なめ」と書いてあっても、
実際に月何時間くらいなのか?
までは分からないことがあります。
「有休あり」と書かれているのは当然ですが、
実際にどれくらい使えているのか?
は別問題です。
求人票に「制度がある」ことと、実際に「使える」ことは別です。
だから僕は、求人票の条件と内部情報を分けて確認しています。
精神科病院の選び方|病院見学では「患者さん」と「スタッフ」を見る

病院見学に行ったとき、設備だけを見て終わるのはもったいないです。
僕が一番見るのは、
そこで生活している患者さんと、そこで働いているスタッフです。
僕が病院見学で見るポイント
- 患者さんの表情
- 患者さんが落ち着いて生活できているか
- スタッフの表情
- スタッフが患者さんへどう接しているか
- 挨拶をしてくれるか
- スタッフ同士の会話
- 他職種とのコミュニケーション
- スタッフの年齢層
- 男女比
- 病棟の清潔感
- 匂い
- 明るさ
- 病棟の騒がしさ
- 設備
- 動線
このあたりを、僕はさりげなく見ています。
患者さんへの接し方は必ず見る
特に僕が大切だと思うのが、
スタッフが患者さんにどう接しているか。
高圧的に話していないか。
怖がらせるような対応をしていないか。
患者さんを一人の人として尊重しているか。
精神科ではとても重要だと思います。
僕は「患者さんに優しくできない病院は、スタッフにも優しくできない」と考えています。

患者さんへの接し方には、その病院の文化が表れると思うからです。
スタッフ同士の「雑談」も見ている
僕はスタッフ同士の何気ない会話も見ています。
もちろん、一場面だけで人間関係すべてを判断することはできません。
それでも、
笑顔で自然に話している。
他職種とも普通に会話している。
後輩が先輩に自然に質問している。
そんな様子が見えれば、一つの安心材料になります。
逆に、必要以上に気を遣っている。
おどおどしている。
笑顔がほとんどない。
先輩・後輩の上下関係が極端に強そう。
そんな雰囲気なら、少し気になります。

見学の短い時間だけで「人間関係がいい」と断定はできない。でも、現場の空気を感じる大切なヒントになります。
僕が実際に精神科で働いて感じた「人間関係の特徴」や、働きやすい職場の共通点についてはこちらで詳しく書いています。↓
精神科病院の選び方|清潔感・匂い・明るさもチェックする
病院の新しさだけを見る必要はないと思います。
古い病院でも、きれいに管理されている病院はあります。
僕が1つ目の精神科病院を見たときも、建物自体は古かったのですが、きれいにしている印象がありました。
それより僕が気になるのが、
清潔感と匂いです。
患者さんの衣類が汚れている。
髭や口腔内などの清潔が保たれていない。
病棟内に強い不快な匂いがある。
こうした状態が目立つ場合、僕なら「清潔ケアまで手が回っているのかな?」と気になります。
もちろん、匂いだけで病院の良し悪しを断定することはできません。
でも、見学時に感じた違和感を無視する必要もないと思います。
そして精神科では音も見てほしいです。
適度に会話があり活気があるのと、病棟全体が落ち着かず騒がしいのは違います。
僕が理想だと思うのは、
明るく、清潔感があり、患者さんが生活するのに適切な音の環境です。
精神科病院の選び方|スタッフの年齢層と男女比を見る
僕はスタッフの年齢構成も確認します。
個人的には、若手だけ、ベテランだけと偏っているより、
若手・中堅・ベテランがバランスよくいる職場
のほうが安心します。
若手がいれば活気があります。
ベテランには経験があります。
そして僕自身は、同世代のスタッフがいることも大切です。
同世代だから話せることもありますし、相談もしやすい。
長く働くなら、
「自分と同じ世代の人がどれくらいいるか」
も意外と大切だと思っています。
男性看護師は男女比も確認してほしい
僕自身、精神科へ転職した理由の一つが男性看護師の多さでした。
それまで男性看護師が少ない環境で働くことが多く、
「この環境でずっと働いていくのかな」
という不安もありました。
精神科では男性スタッフの力が必要になる場面もあります。
男性が極端に少ないと、一部の男性スタッフに負担が集中する可能性もあります。
また男性・女性の両方がいることで、患者さんへの関わりについて違った視点から意見が出ることもあります。
男性看護師なら、
「男性看護師は何人くらい働いていますか?」
と聞いてみてもいいと思います。
精神科病院の選び方|未経験なら教育体制を確認する
精神科未経験なら、教育体制も確認しておきたいところです。
特に僕が確認したいのは、
プリセプターや相談できる担当者がいるかどうか。
精神科へ初めて入ると、
「これってどう対応するの?」
「患者さんにこう言われたけど、どう返せばいい?」
など、一般科とは違った疑問がたくさん出てきます。
そんなとき、気軽に相談できる人がいるだけで働きやすさは大きく変わります。
ただし、
教育体制が充実している病院が全員にとって一番とは限りません。
何を重視するかは人それぞれです。
学びは自分でもできます。
給料や休日を優先する人もいるでしょう。
大切なのは、
「精神科未経験だから○○を選ぶべき」と決めつけず、自分が何を重視するかで判断することです。
精神科病院の選び方|夜勤に入るまでの期間も聞いておこう
これは僕自身が精神科へ転職して初めて知ったことでした。
一般科で既卒入職したときは、1か月ほどで夜勤に入ることがありました。
ところが僕が最初に入った精神科病院では、夜勤開始まで約2か月。
僕だけではなく、基本的にみんなそうでした。
日勤業務、患者さんの特徴、病棟のルール、リーダー業務などを覚えてから夜勤に入る形でした。
教育として考えれば安心できる方法です。
ただ僕自身、
「1か月くらいで夜勤かな」
と思い込んでいました。
2か月間ずっと日勤という勤務が久しぶりで、意外と疲れました。
さらに夜勤手当が入らなければ、その期間は想定より収入が少なくなる可能性もあります。
「入職して何か月くらいで夜勤に入りますか?」は、入職前に確認しておくことをおすすめします。
精神科病院の選び方|夜勤人数・回数・応援体制を確認する
夜勤では、
- 月何回くらい夜勤があるのか
- 夜勤は何人体制か
- 看護師と助手の人数
- 急変時の応援体制
- 不穏・興奮時の応援体制
- 仮眠・休憩時間
- 夜勤回数の相談ができるか
などを確認しておくと安心です。
夜勤回数は働き方だけでなく、収入にも影響します。
仮眠については患者さんの状態などによって変わることもあるので、あくまで目安として聞くのがいいと思います。
夜勤人数だけでなく、「精神科の夜勤って実際どんな感じ?」まで知ってから転職したい方はこちらへ。↓
精神科病院の選び方|急変・不穏時のフォロー体制を確認する

今の僕が、精神科未経験だった頃の自分に伝えるなら、
絶対に確認してほしいことの一つが「フォロー体制」です。
たとえば、
- 病棟スタッフだけで対応できない不穏・興奮が起きたら誰を呼ぶのか
- 他病棟から応援を呼べるのか
- 緊急時の連絡方法
- 行動制限が必要になった場合の流れ
- 必要物品はどこにあるのか
- 保護室が埋まっている場合はどうするのか
- 身体急変時は院内でどこまで対応できるのか
- 内科など他科との連携はどうなっているのか
- 対応できない場合はどこへ搬送するのか
などです。
精神科だから身体急変が起きないわけではありません。
「何か起きたとき、一人で抱え込まなくていい体制になっているか」は、安心して働くために非常に重要です。
僕自身、今の病院では体制が整っていますが、
「これは入職前に確認しておけばよかったな」
と思っています。
精神科病院の選び方|ECT・クロザピンなど興味のある治療を確認する
精神科病院によって、行っている治療にも違いがあります。
たとえばECT(電気けいれん療法)やクロザピン治療などです。
すべての病院で同じ治療を経験できるわけではありません。
精神科看護を深く学びたい。
特定の治療に興味がある。
将来的に精神科領域で専門性を高めたい。
そんな人は、
「この病院ではどんな治療を行っているのか」
も確認しておくことをおすすめします。
精神科病院の選び方|「精神科=楽そう」だけで選ばない
精神科には、
「点滴が少なそう」
「処置が少なそう」
「残業がなさそう」
「ゆっくり働けそう」
というイメージを持っている人もいると思います。
実際、僕自身も一般科と比べて身体的な処置が少ないと感じる場面はあります。
でも、
「精神科なら楽そうだから」という理由だけで病院を選ぶのはおすすめしません。
精神科には一般科とは違った「きつさ」があります。転職前に良い面だけでなく、大変な部分も知っておいてください。↓
精神科には精神科ならではの大変さがあります。
患者さんとの距離感。
不穏・興奮への対応。
精神症状の理解。
行動制限。
精神保健福祉法。
関係性を築く難しさ。
そして急性期や患者層によっては、入退院が多かったり介護度が高かったりして、かなり忙しいこともあります。
仕事内容を知ったうえで、
「自分は精神科に興味を持てそうか?」
まで考えてほしいと思います。
「楽そうだから」という理由だけで精神科を選んだ場合に起こりやすいギャップについては、こちらでも詳しく解説しています。↓
精神科病院の選び方|休日数だけでなく「本当に有休が使えるか」を見る
僕なら年間休日は最低でも110日以上、できれば120日程度ほしいと思っています。
そして同じくらい重視するのが、
有休消化率です。
僕自身、できるなら有休はしっかり使いたい。
仕事をするためだけに生きているわけではありません。
特に子育てをしていると、
「朝になったら子どもが発熱していた」
なんてことも普通にあります。
そんなときに休める環境なのか。
ここはすごく大切です。
求人票に有休制度が書かれていても、実際の取得状況までは分からないことがあります。
だから、
「有休消化率はどのくらいですか?」
「子どもの急な体調不良で休むスタッフはいますか?」
など、実態まで確認することをおすすめします。
子育て中の看護師は「子育て世代の人数」を見てほしい
託児所がある。
病児保育がある。
育児支援制度がある。
もちろん、こうした制度も大切です。
でも僕なら、
「実際に子育て世代がどれくらい働いているか」
も確認します。
子育て中のスタッフが多ければ、
子どもの急な発熱。
学校行事。
定期受診。
突然の入院。
そういったことへの理解を得やすい可能性があります。
託児所や保育園がある病院なら、
「実際にどのくらい利用されていますか?」
まで確認できるといいと思います。
設備として存在していることと、実際に活用されていることは違うからです。
「お互い様だから」——今の病院を選んでよかったと思った瞬間
僕の子どもが急に入院することになったとき、今の職場はすぐに勤務を調整してくれました。
スタッフのみんなも嫌な顔をせず協力してくれました。
復帰したときには、
「お帰りなさい」
と迎えてくれました。
その後の定期受診でも勤務を調整してもらっています。
子どもの急な体調不良で休むときにも、
「お互い様だから」
子育てを終えた世代のスタッフからは、
「私も昔そうだったから」
と言ってもらえます。
求人票の「子育て支援あり」という一文より、僕にとっては、こういう職場文化のほうがずっと大切です。
僕が今の病院を選んでよかったと思う理由の一つです。
給料が高い=良い病院とは限らない
給料は大切です。
僕も病院選びではかなり重視します。
でも、
給料が高いから良い病院とは限りません。
高い給料の代わりに激務という職場もあります。
また、いつ見ても求人を出している病院があれば、
「なぜずっと募集しているんだろう?」
と僕なら一度調べます。
もちろん、
常に求人がある=ブラック病院
と決めつけることはできません。
事業拡大や増床など、募集にはさまざまな理由があります。
だからこそ、
- 離職率
- 平均勤続年数
- 募集理由
- 年齢構成
- 実際の残業
- 人間関係
などを確認する一つのきっかけにすればいいと思います。
僕が3つの精神科病院を比較して現在の病院を選んだ方法

ここからは、僕自身の6回目の転職についてお話しします。
今働いている病院を知ったきっかけは、以前の職場を辞めたスタッフでした。
その人が転職するときに、
「提示された給料、よかったよ」
と話していたのを覚えていました。
3人目の息子も生まれ、
「もう少し収入を増やしたい」
と思っていた僕は、その病院を思い出しました。
精神科そのものにも興味があり、
「自分には精神科の環境が合っている」
とも感じていました。
そこで転職時には、通える範囲にある3つの精神科病院を比較しました。
1つ目|給料が希望より低かった
条件を確認した結果、給料が自分の希望と合わず候補から外しました。
2つ目|内部情報を聞いて候補から外した
新しく建て直されたばかりの病院でした。
でも実際に働いている人から、
「まだ体制が十分整っていない」
「教育体制も整っていない」
という話を聞きました。
そこで自分が求める条件と照らし合わせ、候補から外しました。
3つ目|現在働いている病院
給料。
休日。
残業。
有休。
患者層。
年齢構成。
子育てへの理解。
さまざまな情報を集めて比較しました。
そして、
「ここなら自分が求める働き方ができそうだ」
と納得して面接を受けました。
転職エージェント1社だけでは情報が集まらなかった
ここでもう一つ、僕自身の転職経験から伝えたいことがあります。
僕の場合、
行きたい病院をエージェントに紹介してもらったわけではありません。
先に自分で気になる病院があり、
「この病院について詳しい情報がほしい」
と思って転職サービスに登録しました。
ところが最初に登録した会社は、その病院について詳しい情報を持っていませんでした。
そこで僕は、別の転職サービスにも登録しました。
すると別の会社からは、僕が知りたかった内部情報まで教えてもらえました。
その情報と自分で調べた内容、病院見学や面接で得た情報を合わせて、
「ここなら納得して働けそうだ」
と判断して現在の病院へ転職しました。
転職サービスによって、持っている病院情報には違いがあります。
だから僕は、
「とにかく何社も登録したほうがいい」
とは言いません。
でも、
1社で欲しい情報が得られなければ、別のサービスから情報を集めて比較する
という使い方はありだと思っています。

僕自身、1社目では欲しい情報が手に入りませんでした。転職サービスも「転職させてもらう場所」じゃなく、「自分が納得して病院を選ぶための情報源」として使えばいいと思います。
僕の場合は、最初に登録した転職サービスでは気になっていた病院の詳しい情報が得られませんでした。
そこで別のサービスからも情報を集めたことで、求人票だけでは分からなかった内部情報を知ることができました。
転職サービスごとに持っている求人や病院情報には違いがあります。
だから僕は、「とにかく何社も登録しよう」とは思っていません。
まず1社で情報を集めて、欲しい情報が足りなければ別のサービスでも確認する。
そのくらいの使い方でいいと思っています。
給料・有休消化率・残業・患者層・教育体制・夜勤体制など、求人票だけでは分からないこともあります。
気になる病院があるなら、まず情報を集めて比較してみてください。転職すると決めていなくても大丈夫です。
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自分では聞きにくいことこそ確認してもらう
面接で、
「有休って本当に使えますか?」
「人間関係はいいですか?」
「給料は今後どのくらい上がりますか?」
「離職率は?」
と全部聞くのは、なかなか勇気がいりますよね。
僕ならエージェントに、
- 有休消化率
- 実際の残業時間
- 給料・各種手当
- 昇給の有無・実績
- 賞与実績
- 離職率・定着率
- スタッフの年齢構成
- 男女比
- 子育て世代の人数
- 教育体制
- 夜勤回数・人数
- 病棟異動の頻度
- 患者層
- 職場の雰囲気
などを確認してもらいます。
僕が経験した「選ぶ段階では分からなかった病院の変化」
ここまで病院の見分け方を書いてきました。
でも、もう一つ伝えておかなければいけないことがあります。
どれだけ調べても、未来のすべてを予測することはできません。
僕が最初に転職した精神科病院がそうでした。
入職時の条件は悪くありませんでした。
家から一番近い。
勤務時間は日勤9時〜17時。
休日数も満足できる。
有休消化率も高い。
残業もほとんどない。
主任手当がなくなる分、以前より給料は少し下がりましたが、それでも納得できる提示額でした。
コロナ禍だったため病棟内の見学はできませんでしたが、事務スタッフは明るく挨拶してくれました。
面接してくれた看護部長や師長も穏やか。
古い病院でしたが清潔感があり、僕が精神科に抱いていた「暗い」という印象もありませんでした。
入職してからも、
「求人と全然違うじゃないか」
と感じるようなことはありませんでした。
ところが、入職から約半年後。
経営者が変わりました。
そこから病院は大きく変わっていきました。
医師も看護師も次々と辞めていった
医師。
看護師。
看護助手。
事務職。
あらゆる職種で退職が続きました。
もともといた医師は全員退職。
看護部長を含む役職者も次々に辞めました。
僕が退職する頃には、病棟スタッフは以前の半分以下。
主任が師長業務まで担うこともありました。
病棟を閉鎖し、患者さんやスタッフを別の病棟へ移して人数を確保することもありました。
常勤医も非常に少なくなり、精神科病院なのに精神科医が院内にいない時間帯もありました。
給料体系も変わりました。
基本給。
賞与。
各種手当。
僕にとっては厳しい方向へ変わっていきました。
でも一番つらかったのは、お金ではありません。
患者さんにしてあげたい看護ができなくなっていったことです。

人が足りない。
時間がない。
できていたことができない。
患者さんにも我慢してもらう。
看護を楽しむというより、
「今日も何事もなく終わってよかった……」
そう思って帰る毎日になりました。
患者さんへの申し訳なさと、何もできないもどかしさがありました。
この病院選びは「失敗」だったのか?
僕は、そうは思っていません。
経営が変わることなんて、入職時には分かりませんでした。
長く働いていたスタッフたちも同じです。
当時の僕が確認できる範囲では、大きな危険サインはありませんでした。
だから、
「もっと調べれば絶対に避けられた」
とは言えません。
病院選びでは、どれだけ調べても予測できないことがあります。
だからこそ僕は、
今確認できる情報については、できるだけ集めて納得して決める。
それが大切だと思っています。
この病院が実際にどう変わっていったのか、そして僕が退職を決断するまでの出来事はこちらで詳しく書いています。↓
精神科病院選びチェックリスト
最後に、僕なら転職前に確認する項目をまとめます。
求人票で確認
- 基本給
- 賞与
- 昇給
- 夜勤手当
- その他手当
- 年間休日
- 勤務時間
- 勤務形態
- 診療科
- 退職金
- 福利厚生
- 通勤時間
内部情報として確認
- 有休消化率
- 実際の残業時間
- 離職率・定着率
- スタッフの年齢層
- 男女比
- 子育て世代の人数
- 病棟異動
- 夜勤回数
- 夜勤人数
- 教育体制
- プリセプターの有無
精神科ならではの確認
- 病棟機能
- 患者層
- 主な疾患
- 入退院の多さ
- 急変時の対応
- 不穏・興奮時の応援体制
- 行動制限時の体制
- 身体合併症への対応
- 他科との連携
- ECTなどの治療
- クロザピン治療の有無
- 夜勤開始までの期間
見学で自分の目で確認
- 患者さんの表情
- スタッフの表情
- 患者さんへの接し方
- スタッフ同士の会話
- 他職種との関係
- 挨拶
- 清潔感
- 匂い
- 明るさ
- 騒がしさ
- 設備・動線

精神科病院の選び方でよくある質問
Q. 精神科未経験でも転職できますか?
未経験者を受け入れている精神科病院はあります。
ただし病院によって教育体制や患者層は異なるので、仕事内容を調べたうえで、プリセプターの有無や夜勤開始までの流れなども確認することをおすすめします。
僕自身も精神科未経験から転職しました。
Q. 精神科病院は給料だけで選んでもいい?
給料を最優先にすること自体は悪くないと思います。
大切なのは、自分が何を優先するかです。
ただし、給料だけでなく休日、残業、夜勤回数、患者層なども確認し、その働き方を自分が続けられるかまで考えることをおすすめします。
Q. 病院見学では何を見るべき?
僕なら患者さんとスタッフを中心に見ます。
特に、患者さんへの接し方、スタッフの表情、スタッフ同士・他職種とのコミュニケーション、清潔感、匂い、病棟の明るさなどを確認します。
Q. 求人票にない情報はどうやって調べる?
病院公式サイト、病院見学、面接、実際に働いている人からの情報などがあります。
自分では聞きにくい内容については、看護師転職エージェントに確認してもらう方法もあります。
僕自身、現在の病院へ転職するときにはエージェントから内部情報を集めました。
Q. 転職エージェントは1社で十分?
1社で必要な情報が得られるなら、それでもいいと思います。
ただ僕の場合、最初に登録した会社は気になっていた病院の詳しい情報を持っていませんでした。
そこで別のサービスも利用し、詳しい内部情報を得ることができました。
会社によって持っている情報が違うことがあるため、必要に応じて複数から情報を集めるのも一つの方法です。
まとめ|「どの精神科が一番いいか」ではなく「自分に合う病院」を探そう
精神科病院選びで、僕が一番大切だと思っていること。
それは、
求人票には載っていない内部情報まで集めることです。
そしてもう一つ。
病院を1つだけ見て決めないこと。
僕自身、現在の病院へ転職するときには3病院を比較しました。
給料。
休日。
残業。
有休。
患者層。
教育。
夜勤。
子育てへの理解。
どれを一番大切にするかは、人によって違います。
だから僕は、
「精神科未経験なら絶対この病院!」
「年間休日○日以上じゃないとダメ!」
とは言いません。
100%完璧な病院も、なかなかありません。
大切なのは、
自分の人生で何を大切にしたいのか。
そして、
そのために譲れない条件は何なのか。
そこを決めたうえで、情報を集めて比較してほしいと思います。

精神科未経験だった僕も、転職前は不安でした。だからこそ、まず精神科を知ること。そして病院を知ること。焦って決めなくて大丈夫です。
仕事内容を調べる。
患者層を調べる。
病院を見学する。
内部情報を集める。
複数の求人を比較する。
そこまでやったうえで、
「ここで働いてみよう」
と思える病院を選んでください。
そして納得して選んだ場所で、あなたらしく活躍してほしい。
僕はそう思っています。

転職するか迷っている段階でも、まずは「情報収集」から
「今の病院を辞める」と決めてから求人を探す必要はありません。
僕自身、転職ではまず情報を集めて、複数の病院を比較してきました。
今の職場より給料がいい病院はあるのか。
残業が少ない病院はあるのか。
子育てしながら働きやすい精神科はあるのか。
精神科未経験でも働けそうな病院はあるのか。
調べた結果、「今の職場に残ろう」と思うなら、それも立派な答えです。
反対に、
「こんな病院もあるんだ」
と知ることで、自分の働き方を見直すきっかけになるかもしれません。
転職サービスは、転職するためだけではなく「自分にはどんな選択肢があるのか」を知るための情報源として使えばいい。
僕はそう思っています。
自分と家族にとって納得できる働き方を選んでください。
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